2018年4月24日火曜日

北海道、鶴居村でタンチョウ鶴を撮る

ついに、やって来ました、北海道阿寒郡鶴居村
タンチョウが歓迎してくれる所です。

昨年12月にホテルと飛行機のチケット、そしてレンタカーも予約して、此の日を待っていました。何よりも気がかりだったお天気は、初日に雪降る北海道を味わいましたが、その後は青空で撮影日和でした。
NO-1

初日2月6日(火)
鶴居村に入る手前から雪が降りだしました。何はともあれ、鶴見台の駐車場に車を止め、雪の中、傘もささずに鶴を見ることにしました。

居ました!!
雪が降っているせいか、物静かに佇んでいる様子です。3時半頃、カメラ Ⅾ300でNO-1を手持ちで撮りました。これが、タンチョウ鶴の撮り初めです。
振り返りますと、雪降る中でのタンチョウ鶴撮影はこの一時だけでした。
この時は余り深入りせず、道道53号を北上してホテルTAITOを目指しました。

東日本大震災の年、夏に旅した時に馴染みになったセイコマートを右に見つけたと思ったらその直ぐ先左側にホテルTAITOの看板を見つけることができました。
四日間お世話になる私の部屋は二階にあり、ロフト付き洋間で感じの良い作りでした。機内持ち込みしたキャリーバッグとカメラバッグを部屋に置き、宅配便で送った段ボール箱をフロントから受け取って来ました。この箱には、防寒靴、防寒服などの他に牽引ロープやスコップなども入れてきました。雪道運転でのアクシデントに対応すべく準備し、明日からの撮影に備えて夕食前に車に積み込みました。

夕食後、二階にあるオーナーのライブラリーを拝見させていただきました。壁面には蔵書がズラリ、10~12帖の広さでしょうか、先客がお一人細長いテーブルに座っておられ、これから何人かが集まり、オーナーを囲んでお酒を飲みますから一緒に如何ですか、
と誘われました。今日到着したばかりの私がお邪魔してよろしいのでしょうか?
オーナーが入ってこられ、手には先ほどの先客が差し入れして下さったという一升瓶の日本酒を持っていました。既に集まっていた5、6人で飲み始めました。
皆さん慣れ親しい感じで、ツル撮影の話題、お酒の話題、などくつろいだ雰囲気で会話が進み、お開きになったのは10時ごろだったと記憶しています。
この時の団欒の様子を、もう少し味付け肉付けしたいとも思いますが、ほとんど思い出せませんのでこの辺で終わりにしたいです。
何はともあれ、明朝は、オーナーの車の後ろから走って、音羽橋にでかけます。四時半出発とのことです。

2月7日(水)
準備に手間取り15分程遅れてしまいました。オーナーの車は見当たりません。昨晩聞いたことと、地図を頼りに車を走らせ、迷うこともなく音羽橋に5時頃たどり着くことが出来ました。
防寒支度をして、橋の中程にどうにか三脚を立てられる場所を確保しました。
幸か不幸か、この日の朝は撮影になりませんでした。朝焼けも霧氷も現れませんでした。少し明るくなって分かりましたが、雪の積もった三ヶ所ほどの中州の先にねぐらにしている場所があり、沢山のツルが静かに佇んでいるように見えました。
ツルの朝食時間より、人間の朝食時間の方が早いので、収穫無しでホテルに戻りました。

ホテル内は暑いくらいに暖房が効き、身も心も軽やかになれ、天国気分です。
定められたテーブルで朝食をとっていましたら、昨晩ご一緒した方々もそれぞれのテーブルについておられました。
二日目の午前中、先ず伊藤タンチョウ鶴サンクチュアリーに行きました。
此処はホテルから非常に近く、車で5分位で来られる所なのですが、ホテルでのんびりし過ぎ到着が11時半頃になってしまいました。
初日に立ち寄った鶴見台よりかなり広く、写真撮影の背景として邪魔になるような建物や電信柱がほとんど気にならず、逆にカラマツ?のような木立の林が活かせる雰囲気になっています。
そして、さすがタンチョウ鶴!!という思いでしたが、普段の風景写真の撮影地では見ることのない、大砲のようなレンズを装着したカメラを三脚にセットしているカメラマンがズラリと陣取っています。今朝の音羽橋でもそうでしたが壮観な眺めです。私の撮影機材はといえば、70-200 mm f2.8 GⅡ が主力レンズでピストル程の物です。しかしながら、小回りが効きます。念のため、80-400 mm f4.5-5.6Dのレンズも用意してきました。
NO-2
NO-3









NO-2は12時ごろ、NO-3は12時半の撮影です。飛び上がったツルは、NO-2では暗い林の方へNO-3では右の方へ飛んで行き、見物客やカメラマンが大勢いるこちら側には殆ど飛来しません。
NO-4
NO-5










NO-6

青空を悠々と飛ぶタンチョウ鶴、私はこれを撮りたかったのです。
カメラは3-ウエイ雲台にセットしますが、それぞれのパン棒を固定しないで、ツルを追いかけながらAFボタン押し、次に連写でシャッターボタンを押します。これが私のタンチョウ鶴の撮影スタイルです。撮影条件としては、ISO感度を上げ、絞りは深く、シャッタースピードは速く、です。
NO-7
NO-8









NO-7を1時ごろに撮り、此処での撮影をひとまず切り上げました。昼食後に向かいました所は、今朝出かけたばかりの音羽橋です。NO-8がその景色です。川の奥の方がツル達のねぐらになっている所ですが、撮影時間が3時頃でしたのでツルさん達の姿はちらほらでした。
4時ごろ、再び伊藤サンクチュアリーに戻り、夕日に染まる木立を背景にして何カットか撮りましたが、ツルの動きに特徴が無くパットしませんでした。

夕食後、部屋で、昼間撮った写真をタブレットで眺めたりしておりましたら、電話がかかって来ました。昨晩のライブラリーにどうぞ!!というお誘いでした。嬉しいです。
昨日のメンバーの他にご夫婦と思われる方が加わっておられました。この晩は、普通の日本酒の他ににごり酒もふるまわれました。20才代後半、広島に居たころに何回か飲んでいます。スッキリした飲み口で私は好きです。
オーナーは地元出身のプロの写真家ですが、気の置けないお客さんがここに寄り集まり、写真撮影、お酒、更に北海道旅行の話題などで語り合っているようです。
明日の朝はかなり冷え込み、音羽橋では霧氷が見られるでしょう、とオーナーのお話です。期待したいですね!!

2月8日(木)
4時半に出発して音羽橋に向かいました。昨日よりは早い到着でしたが、橋の少し端寄りにやっと陣取ることが出来ました。皆さんも大いに期待しているのでしょう。
NO-9
少し明るくなり、周囲の様子が分かるようになるにつれ、霧氷の木々が見えてきました。NO-9は6時10分の写真です。ツルさん達は、まだ固まっている様に見えます。
NO-10を6時半、NO-11を7時ごろに撮りました。日差しとともに川面や木々の色付きがはっきりしてきました。


NO-10
NO-11









NO-12
NO-10は大幅なトリミングをして、タンチョウ鶴の様子を引き立ててみました。NO-12は霧氷のアップです。この日の朝は、枚数的にはかなり撮りましたが、集約しますとこの程度の内容になってしまいます。もし、大砲のようなレンズを持っていたら、カメラのモニター画面を見てわくわくしながら、タンチョウ鶴、気嵐し、さらに朝焼けに染まる霧氷、等々を多彩に組み合わせてシャッターを押したことでしょう。

朝食後、三たび伊藤サンクチュアリーに行きました。この時は、念のために用意した80~400ミリのレンズで求愛ダンスとか求愛ポーズのタンチョウ鶴を撮ってみることにしました。
NO-13
NO-14
NO-15









じっくり構えて、という撮影スタイルがとれなかったためでしょうか、上の写真三枚はレンズ焦点距離280ミリで撮っていました。時間は11時少し過ぎたころです。

午後は鶴居村を離れ、コッタロ展望台から細岡展望台まで行って来ました。
一部の道路には雪が残っていましたが、スタッドレスタイヤを装着した四輪駆動車でしたから何ら問題ありませんでした。コッタロ展望台で面白いことが有りました。
前回の2011年に乗りましたノロッコ号が廃止になり、現在は蒸気機関車が運行されているようで、この撮影の為に札幌?から来られた方とお話しすることが出来ました。待合室のような所は冬季は閉鎖中なのですが展望台に上って撮影をするそうです。
私は、冬の釧路湿原が見たかったので細岡展望台の帰りに間に合えば登ってみることにしました。
NO-16
雪に覆われた釧路湿原を思い描いていましたが、冬枯れした葦?の茶色の中にポツリぽつりと白い雪が見られた、という釧路湿原でした。白い頂の阿寒岳は大きく聳えていました。
長居することもなくここを引き上げ、途中道を間違え、行きつ戻りつしたりして、やっとコッタロ展望台まで戻ってきました。先ほど話し合った方がちょうど車に乗り込む時でした。辺りには、5台ほど車が駐車していました。目的は皆さん同じなのでしょう!!

2月9日(金)
最終日です。
NO-17
朝食後、宅配便の段ボール箱をお願いし、チェックアウトを済ませました。
当ホテルのカレンダーを頂きました。ICE DANCE と晩秋譜という題名のパノラマ風の写真2枚を上下で構成した一枚物の大きなカレンダーです。
飛行機は午後の便で、撮影時間は有りますので伊藤サンクチュアリーにまたもやって来ました。右の写真は10時半頃です。これが、撮り納めです。

初めてのタンチョウ鶴撮影でしたが、大変満足し楽しみました。
雪降る中で、青空を背景に、そして広々とした雪上で、私が求めていたスタイルの写真が全て叶えられました。おまけに、霧氷と朝焼けの絵画的な雰囲気の作品も手にすることが出来、風景写真家として云うことありません。しかも、無事故!!
ホテル TAITO さんにも大いに感謝します。

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